社会保険診療報酬支払基金の「電子レセプト請求普及状況」による平成27年4月診療分が発表された。全都道府県で請求総件数に占める電子レセ請求の割合が95%を超えるなど、4月からは一部の例外を除いて電子請求となるため、駆け込みで切り替えた歯科医療機関もあったと思われます。
審査支払機関では2012年の3月審査分から、電子レセプトを対象とした縦覧点検・突合点検が行われているようです。歯科では査定全体のうち、縦覧点検によるものが約20%、突合点検によるものが約1%と、査定率が縦覧点検の方が高い傾向にあります。
縦覧点検では、患者ごとに過去6カ月分のレセプトデータを蓄積し時系列に並べ、診療報酬の算定要件に合致しているかどうかをチェックされています。算定間隔の制限がされている処置や患者1人につき1回と定められている請求など、算定回数や算定日にかかわる要件がチェックされます。
例えば、初診から2カ月を超えて算定した1回目の歯科疾患管理料(歯管)、連続した月の機械的歯面清掃処置(歯清)の算定、再SRP後のSRPの算定、歯周病安定期治療(SPT)開始後のP処・P基処・歯周基本治療の算定など、単月審査では「摘要」欄記載でしか確認できなかった前月・前々月などの過去の算定状況が、容易に確認できるようになりました。
なお、6カ月を越える算定ルールがある補管などにつきましては、当該行為のみ抽出して患者単位に蓄積して審査が行われています。
その他、突合点検による審査や算定日情報による審査がございますが、これらについては、次回記載させていただきます。
歯科クリニックの増患をプロデュースする、株式会社ケーズでした。
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