今来院している患者との信頼関係が築けなければ、まず、増患は見込めません。
歯科医院の集患には、こんなネット時代でも、未だ「地元の口コミ」が大きく影響しています。簡単にいえば、「あそこは良い歯医者さんだったよ」と噂してもらわなければならないのです。そのために心がけなければならないのが、一人ひとりの患者とのコミュニケーションです。
■コミュニケーションをカタく考えない
医療施設である以上、まさか患者との接し方が友達感覚になるのはよくありませんが、かといってカタく考える必要もないでしょう。コミュニケーションといっても、治療前のちょっとした世間話、柔らかい表情を意識する、それくらいで問題ありません。
あえて言うならば、歯科医師や歯科医衛生士に求められる職業的なコミュニケーションスキルは、「治療前にわかりやすく説明を行う」というものです。
大きく開けた口の中に器具を入れられて、ドリルで削られたり、喉に詰まった唾液を無造作にバキュームされるのは、患者にとっては「不安」しかありません。自分で自分の見えない部分を触られるわけですから、誰だって怖い――逆の立場になって想像してみるとよくわかりますね。「診察室へどうぞ」と言われて、それ以上の説明はないまま座った椅子を倒され、口の中に器具を入れられるなんて、こんなにおそろしいことはありません。
実際、それに近い、ほとんど無説明での治療を行う歯科医師や衛生士は、残念ながら決して少なくない数は存在しています。椅子を倒す前に、患者の顔を見て、必ずどのような過程で治療を進めるのか、そして患者が何よりも知りたい「痛いか」「どれくらい時間がかかるのか」ということは、率直なところをあらかじめ明確にした方が、やはり印象はいいでしょう。麻酔についても、使えるか使えないか、その上での希望なども聞くべきです。
■子どもとのコミュニケーション、親とのコミュニケーション
今も昔も、歯医者では、子どもの泣き声が絶えません。
虫歯になってしまった以上、治療するしかないわけで、それも子どもにとっては経験ではあります。しかし、ただ治療するだけでは、やはり最低限のことをしているだけとしか言えません。治療前には、小さい子への対応が上手なスタッフに子どもをリラックスさせてもらい、大人しい状態で椅子の上に乗せる、というような部分も、歯科医院全体として重要なコミュニケーションスキルと言えるでしょう。
治療に連れてくる親も、わざわざ子どもに痛い思いをさせたいわけではありません。今は予防歯科も進歩していることを伝え、これ以上虫歯を増やさないためのフッ素加工についての情報もさり気なく伝えたりと、そのような「顧客満足」まで考えたコミュニケーションができれば、子どもを連れてきた親にも深い印象が残ります。そして、口コミで、「あの歯医者はいいよ」という情報を回してもらえます。
一人ひとりの患者と信頼関係を築こうという姿勢を保ち続ければ、必ず、永く安定した経営と、増患に繋がります。
「コミュニケーション上手になるためのスキル」というのは、なんということもなく、要するに「人と人とのこと」と考えればシンプルでわかりやすく、スタッフにも理解させやすいですね。
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